ミキを好きなのはいいけど、亜生の顔以外の話もしろよ

 

ただいま人気沸騰中のミキ。

 

まず、女性人気がすごい。二人のライブ後の出待ちはえげつないらしい。(したことないけど)大阪では朝の情報番組までやっちゃうもはや、アイドル扱いのようだ。

その理由としては主に弟の亜生の顔が理由だろう。

f:id:ajseptem911:20180929001125j:plain

 

わかる。この可愛い顔。男の俺でも、食いつきたくなる。

 

ただ、今日はそんな話をしたいのではない。ミキは天才コンビである。

ミキがなぜすごいのかを漫才の技術から立ち回りまで徹底的に考察していこうと思う。

 

 

まず、この二人が世間に名を知らしめたのは2017年のM-1グランプリだ。漢字が難しいと亜生が言い出して昴生が教えるといった形のネタはとても良かった。ネタに独特な切り口があるわけではない。いわゆるベタで古典的なものだ。なのに、なぜ面白いのか。

 

 まず大前提として兄弟というのが大きい。弟が変なことを言っているのを兄がイライラしながらもきちんと訂正していく。要するに見ている側は兄弟喧嘩を見ているような感じだ。兄がいくら怒っていても弟への愛が感じられる(というかこっちが勝手に感じる)。ほほえましいモノに見えるのだ。これで兄のきつい言い方やどつきもお客さんに自然のものとして受け止められる。どつくのも兄弟だからOKだという解釈になる。するとこの2人の関係性が分かりやすく、お客さんの心を掴むのが早くなる。

 

 さらに、2人の見た目もずるいくらいちょうどいいモノになっている。ボケの弟のシュッとし具合がまさにお笑い好きもギリ認めるくらいのかっこよさというか、鼻につかないかっこよさだ。カッコよすぎると、なかなか芸人としては扱いずらくなるのだがそこまででもない。また、その見た目なのでボケのベタな言い間違いボケも見た目がフリになっていて面白く感じる。そして、昴生の天才的な見た目。誰が見てもブス。だが、清潔感のあるあの感じ。さらに、勢いのあるおもわず笑ってしまうあのツッコミ。全てがお互いの要素を補って成り立っている。あのようなコテコテのネタなのに、若くて勢いのある、いわゆる”若手”がしているのもいい要素となっている。

 

まさに、全年齢が笑えるテンポのはやい安全安心漫才。見た目もいい、好感度も高い。まさにテレビ向きである。そりゃ売れるだろと言いたくなるほどだ。

 

しかし、このようなコンビはお笑い好きからは馬鹿にされたりあまり評価されにくいのだがこの2人は違う。この2人のラジオを聞いたことがあるだろうか。もしなかったらぜひ聞いてほしい。深夜ラジオでは2人は主に下ネタや先輩への批判、いじりも軽くこなしてみせる。テレビが表の顔とすれば、ラジオは裏の顔といったところだろうか。ただ、このやり方が姑息にやってんな〜(ぼくの勝手な感想だが)というコンビもいるのだがミキに関してはそうはおもわない、思わせない。本当の兄弟の内緒話のようにこちらが受け取ってしまう。それこそ2人の良い空気感がある。

 

 

 

 

昨今のネタの特異さやツッコミのためのボケシステムで戦っている漫才師が多い中で、直球、古典的な彼らの漫才はそれらに飽き始めたお客さんの心を一気につかんだ。ダウンタウンの影響下でほとんどがだらっと立ち話のような漫才を目指す中で、テンポの速い漫才を始めたキングコングが出てきたのと同じような感じである。最近は、芸人も戦い方をつかんでネタが多様化しているためキングコングの頃よりもズバ抜ける瞬発力はミキにはなかったが、そこで時間がかかった分だけの技術力がついて、最高にいい仕上がりでテレビにもで始めることができている。

 

 

ミキは将来のお笑い界を背負う天才コンビである。