粗品のR-1優勝と同時にR-1の質の低さが露呈した

 

2019R-1グランプリで見事、霜降り明星粗品が優勝した。

 

基本的に行なったネタは高速フリップとオールザッツ漫才優勝の時と変わっていない。変わったことといえば、M-1王者の肩書きがついたことだろうか。市民権を得た彼を後押しする波が今年のR-1には確かにあった。

 

粗品の優勝は異論の唱えようがないし、誰しもがいつかはすると分かりきっていたことだろう。それよりも今回話したいのはR-1の客の低さである。

 

 

松本人志でさえ、流石に許せなかったのかこのようなツイートをするまでだ

 

f:id:ajseptem911:20190311031928p:image

 

彼の今のお笑い界の立場からすればこのやうな直球のツイートは避けるべきなのだが、我慢できなかったのであろう。それくらいひどすぎた。

 

ネタ中に悲鳴や歓声を上げる客。お笑いをなんだと思ってるのだろう。ミュージカルを見てる時も客席で歌うだろうか?舞台を見ていて悲劇的な場面があれば悲鳴をあげるのだろうか?

 

これが、少し実際に起こりそうなのが一番怖い部分である。

 

 

 

しかし、このようなお客さんの反応は当然なのかもしれない。現代の文化、特にSNS登場以降はすべての人が主役になれるチャンスがあり多くの人が受け手側だけに回ることができなくなっているのだろう。

例えば、インスタグラムやツイッターでどのような人も1度は投稿をしたことがあるだろう。これは即ち自我を周りへと見せつけることであり、完全な悪ではない。とにかく、そういう時代になっているのだ。お笑いを見るときも参加したくなるのであろう。思えば、ウーマンラッシュアワーがTHN MANZAIで優勝したときもこのような節はあった。

 

 

更に、お笑いが今多くの人が触れる文化ではなくなってきていることも問題だ。

 

少し前までは娯楽といえばTV番組が多くを占めていて、そこに出てくる芸人のやり方が世間に浸透していた。そのため、お笑いへの理解が今よりはあった。だが、youtuberなど新しい娯楽が次々と生まれてくる現代ではお笑いを殆ど見ない人も多いだろう。見方、マナーが分からない人が増えているのだ。

 

 

それにしたって自分が何かを鑑賞する時には演者の邪魔をするようなことはしてはいけないことは常識で分かりそうなものだが…。

邪魔という認識もないのだろうか。